2008年01月01日
娘を亡くした。
8月15日のテレビで年老いた人が、戦争で亡くした家族のことを語り、それをまるで昨日のことのように感じると言った。私はそこに自分を重ねた。おばあさんになって、娘の死を昨日のことのように感じている日を思った。私はそのとき笑っているだろうか。
ずいぶん年をとったような気がした。もう昔の自分には戻れない。いやになるくらい使い古された言い回しだけど、もう無邪気な頃の自分には戻れない。大事な者の命が、前触れもなく、ふっと消えてしまった。そのことが、人間にそういう種類の絶望を与えることを知った。じっとりとしている。時が経つことに希望が持てなくなる。何に没頭してもどうせ実らない。
夫と私は、毎日「がんばろう」と口に出して過ごしている。私が弱っている日は夫が私をはげまし、夫が弱っている日は私が夫を励ます。それ以外の日は、じっとして踏み出せず怠けている自分を責める。静かで惨めな午後などに。
希望の8カ月と絶望の4カ月。2007年が終わった。
私にとって、ことばはいつも遊びの道具だった。おもしろおかしい遊びだ。だけどここでは、遊ばずに書こうと思う。どうにかして、またもう一度会うために、何かを書くべきではないかと思う。
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